由布岳大崩 リベンジ登攀

04年3月9日 CL M(U山岳会)、fuku

白い雪が残る由布岳北面の大崩


2月のリベンジである。Mの勤務の都合で、0:00頃の宇部出発となった。3時頃東登山口近くの前回と同じ場所に駐車。2時間の車中仮眠を取る。5時に準備開始、5:37分出発。今回は「星と焚火」のHPを参考にかなりの登攀具をCLは準備している。ただ、積雪が前回よりずいぶん少なく、それが気がかりである。

大崩取り付き直下

前回と同様最初の難関をショルダーで越える。CLはロープを着けているが確保点がないのでフリーと同じ状態。落ちれば怪我は免れない。20mで唯一古くて伸びて楕円になったリングボルトがある岩がありCLはそこで1P目を切る。ここまでは前回も登った所だ。続いて自分が登るが、前回より難しい。かなり怖く感じられ、今更ながらCLの力量を感じる。しかし、CLもやはり「怖かった」と言っていたのでかなりの場所のようだ。
 2P目はこのリングボルトでトップを初めて確保出来セルフビレイも取れるので多少安心だが、最初の乗越しが難しくCLはハーケン、杭を打つ。乗越しさらに登ると雪に埋もれた木の枝が露出しており、確保点とする。しかし、雪が深いとこれはない。その場合はもう少し上まで行き、探すしかないのだろう。このピッチはかなり危ない所もあり、確保なしでは不安だし危険と思う。
 次のピッチは岩にシュリンゲをかけ確保点。その次はハーケンで確保点。その次は岩にシュリンゲをかけ確保点。次は割合簡単な所で、ロープなしでも行けそう初めてつるべで自分がリードし岩にシュリンゲをかけて確保点。左下にルンゼがあり、記録の内容から星と焚火のパーティーはそちらを行ったものと思われる。どうも登り始めの最初からルートが違ったようだ。
 7Pはそれほど困難ではないが左下のルンゼに落ちそうないやな3m位のトラバースがある。
このピッチ終了で危険地帯終了とロープを解いたが、上部からは水の流れのごとく小石が絶え間なく落ちてくる。
 よく見るとルンゼの中央部分に集中して流れているので、右側を登り、途中で15mくらいの小石の流れをタイミングを見計らってトラバースしさらに15分程度登ると大崩の淵に出た。

大崩内部を登るCL

何度も登り降りした前回に比べ疲労感はなくリベンジを果たし大満足だ。

 由布岳はハイキングではメジャーな山で自分も何度も登ったが、こんな登攀が出来る山でもあった。しかし崩落で降り注ぐ小石が雪で定着し安定した一時期しかチャンスはない。何事も自己責任ではあるのだが、相当リスクの高い場所であることの覚悟は要る。

出発05:3705:56最初の堰堤=06:03最後の堰堤=09:40落石の川トラバース直前=09:53大崩淵=10:21縦走路(食事)=10:57ピーク=12:03